【この記事の結論】
↓職業訓練(ハロートレーニング)で受講給付金をもらう条件↓
- 会社に入ってすぐ辞めた人(失業保険をもらえない人)
- 年齢は関係ない
- 本人の『月の収入が8万円以下』
- 世帯全体の月収が25万円以下(両親の収入は含まない)
- 前年度の年収が300万円未満
- 土地などの財産を持っていない
試験は高校レベルの『国語と数学』問題が出題される。
【詳細】>>求職者支援制度の審査【厚生労働省】
職業訓練校の講師として働いた経験がある私が、職業訓練(現在はハロートレーニング or ハロトレ)の受講資格や審査について書きます。
職業訓練(ハロトレ)の受講を希望する皆さんは「誰もが受講できるサービスじゃない」って知ってますか?
「国が実施する訓練だから誰もが受けられて当然だろ?」と思ったら大間違い。
特に受講期間中に出される10万円の給付金は、厳しい審査に合格しないともらえません。
ですから事前に『給付・受講条件』を知っておかないと受講も給付も不合格で、無収入になってしまいます。
そこで今回は『元職業訓練校講師の私』が、職業訓練と受講給付金の審査に合格する方法を紹介します。
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毎月10万円(職業訓練給付金)をもらう条件など
「職業訓練」で毎月10万円の給付金をもらえる資格(職業訓練給付金)がある人についてです。
【この項目の概要】
- 10万円もらう条件
- 受講料と受講スケジュール
雇用保険がもらえない・月収25万円以下など条件あり
職業訓練は誰でも申し込めるわけじゃありません。
冒頭で書いた通り『ハローワーク』での受給資格審査(年収や財産など細かい規定)をクリアしないと、毎月10万円の給付資格はもらえないのです。
気を付けなければならないのは、『欠席』について。一度でも欠席するともらえなくなるので気を付けてください。
私が担当したクラスに2歳のお子さんを持つシングルマザーがいました。
「子供が体調を崩した」とか「保育園の用事ができた」という理由で何度も欠席し、その月の給付金がもらえなくなってしまった方がいらっしゃいます。
【受講資格について】
前年度の源泉徴収票 or 通帳のコピーをハローワークに提出します。
- 会社に入ってすぐ辞めた人(失業保険をもらえない人)
- 年齢は関係ない
- 本人の『月の収入が8万円以下』
- 世帯全体の月収が25万円以下
- 前年度の年収が300万円未満
- 土地などの財産を持っていないことが条件
- 一度でも訓練を休むと給付金は停止
【詳細】>>Tokyo働くネット専用ページ
世帯の月収が25万と書きましたが、今回紹介したシングルマザーはお子さんと二人暮らしで無収入だったため、受講できました。
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訓練校での試験(面接・筆記)について
職業訓練(ハロートレーニング)は試験に合格しないと受講資格は得られません。
試験内容は高校レベルの国語(漢字の読み書き)、数学が出題されます(合格点数は非公開)。更に訓練校講師との面接もあるので注意してください。
【この項目の概要】
- 面接と試験対策
面接対策
以下は面接で聞かれることです。
【訓練校講師との面接内容】
- 就職の経験は?
- 訓練校の規律に従えるか?
- どんなことを頑張りたいか?
- 規則正しい生活はできるか?
- 仲間と仲良く勉強できるか?
難しく考えず、『前向きな意見』を述べてください!
試験対策
試験内容は高校レベルの『国語』と『数学』です。数学は足し算、引き算、掛け算、割り算の基本問題だけなので苦労しませんが、国語は意外と難しいです。
例えば以下のような問題が出ます。
【以下の漢字の読み仮名を答えよ】
- 進捗 → (しんちょく)
- 設ける → (もうける)
【以下の漢字を書け】
- えつらん → (閲覧)
- そんたく → (忖度)
私が講師時代に採点を行うと、進捗(しんちょく)を読める or 書ける受講希望者は0(ゼロ)でした。
「漢字なんて簡単」というアナタは侮らず、普段見慣れない漢字を練習しておいてください。
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申し込み方法
続いては職業訓練の申し込み方法です。
前項で少し説明しましたが詳しく説明します。
【この項目の概要】
- 手続き方法と注意点
ハローワークで手続き・申し込みをする
【申し込みまでの流れ】
- ハローワークに行く or 『ハローワーク_職業訓練』で地域の職業訓練を探す
- 「受講申込書」に必要事項を記入する
- 職業訓練校に持参 or 郵送する
必ず本人が申し込むこと
ハローワークで申し込む際の注意点は、申し込みは必ず本人が行うこと。
講師になる前、職業訓練給付金制度について聞きたくて、「友人が職業訓練を検討してまして話を聞かせてください」とハローワークに行きました。
しかし、個人情報をうかがう関係でご本人様に来ていただかないと困ります」と担当者に怪訝(けげん)な表情をされて気まずい雰囲気になりました。
ですから、受講希望の場合は必ずアナタ本人でハローワークに行って申し込んでください。
【申し込む際の注意点】
- 本人で申し込むこと
- 勉強・就職の意欲があること
申し込みに行っても、勉強意欲がなかったら訓練を紹介してもらえないので、「オレはこの勉強をして、こんなスキルを身に着けたいんだ!」というのをはっきりさせておいてください。
職業訓練のデメリット・メリット
職業訓練を利用するメリットとデメリットを紹介します。
デメリット
- 通学が必要
- 仕事を辞めないとダメ
- 基本的なことしか学べない
- 訓練の開催・申込期間がある
- 就職先は自分で見つけないとダメ
- 試験に合格しないと利用できない
- 申込者が少ないと訓練が実施されない
- 1日でも遅刻・早退したら給付金はもらえない
職業訓練は「4月から7月まで」、「10月から12月まで」など、申し込みと受講期間が決まっているので気を付けてください。
ですから本当に訓練を受ける気があるなら、まずは最寄りのハローワークで「仕事を辞めて職業訓練を受けるにはどうすればいいですか?」とハローワーク担当者に聞きましょう。
- 【参考】>>東京都_求職者支援訓練_募集ページ
- 【各道府県の申し込み】>>ハローワーク_職業訓練
そしてアナタの退職希望日と訓練開始時期のタイミングが合ったら、退職するようにしてください。
なお、訓練を受けるにあたっては当然ですが開催校までの通学が必要になります。
※アルバイトはOK。ただし1週間に20時間以内!!
無職で収入に不安があるアナタは、以下の条件を守ればアルバイトをしても大丈夫。
- 一週間に4日以上働かない
- 週20時間以内しか働かない
- 毎月の収入を8万円以内にする
つまり、バイトをするなら週3日間で6時間以内に抑えればいいということです。
メリット
- 仲間ができる
- 知識0から勉強できる
- 全国どこでも申し込める
- 規則正しい生活が送れる
- 教材費だけ払えば勉強できる
- 毎月10万円の給付金がもらえる
以下は職業訓練に参加する受講生の特徴です。
【職業訓練の受講生】
- 主婦
- 元ヤンキー
- 元パチプロ
- 10代~20代の「ひきこもり経験者」
社会人になると学校に通う機会はほとんどありません。
しかし職業訓練校は幅広い年齢層の受講生がいて、「就職」という目標を持った人ばかりなので友達もできます。
私が講師時代に出会った一人に、40代の元パチプロ男性がいました。
この元パチプロは、「パチンコを辞めたはいいけど社会人経験がなくて就職ができない」そこでハローワークに相談したら「職業訓練」を勧められたというエピソードを教えてくれました。
眼鏡をかけて痩せた姿は一見すると「強面」でしたけど、コミュニケーション能力が高く、社会人経験なしが嘘のような人だったのを思い出します。
【まとめ】職業訓練で身に着けたスキルを活かせ
最後にまとめです。
【毎月10万円をもらって職業訓練を受ける方法】
- 世帯主の月収と雇用保険の加入期間に左右される
【申し込み資格は?】
- 『ハローワーク』で申請
- 必ず本人が申し込むこと
- 失業保険がもらえない人優先
- 訓練校が実施する試験に合格しないとダメ
【給付金がもらえなくなる例って?】
- 訓練を一度でも欠席する
【訓練中はアルバイトできる?】
- 週4日、20時間以内ならOK
毎月10万円をもらいながら職業訓練を受けるためには、厳しい条件をクリアしなければなりません。
しかし、転職後すぐに退職して失業保険をもらえない人とっては、非常にありがたいシステムです。
そのため、一つでも条件に当てはまるなら、今すぐ最寄りのハローワークで受給資格と給付金がもらえるか相談してください。